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事業報告

2010年度・事業報告

         

 2010年度は日本国内外をとり巻く環境は大変に厳しい一年でありました。特に今回の東日本大震災で被災された多くの皆様には心よりお見舞いを申し上げます。この大震災に日本国内はもとより世界中の多くに国々や人々から温かい支援やお見舞いが寄せられています。対文協にもロシア連邦協力庁のムハメトシン長官から松前達郎会長に丁重なお見舞状をいただきました。

 対外的にはロシア連邦メドベージェフ大統領の北方領土訪問、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件、また国際的には北アフリカや中東の国でインターネットの呼びかけによる民主化運動で政変が起こるほどにインターネット社会の普及と影響力の強さを感じさせられました。

 日本対外文化協会は会員各位のご理解とご支援のもとに、学術・文化交流を通じて国際社会のなかでの相互理解を発展に寄与できるよう努めて活動を続けています。専門家を招いての「研究会」は1990年に第1回を開催して以来21年間継続して実施しています。学術・文化・歴史・政治・経済など多分野にわたる専門家による講演を基調にした研究会は、2011年1月に第100回記念特別研究会を開催することができ、鳩山由紀夫前総理大臣を講師に招き「民間交流への期待と政治の役割」と題しての講演には、多数の方々の参加を得ました。100回を数えた研究会には延べ4700人が参加いただきました。

 また、2002年より実施してきました第9回「ロシア語検定試験」は2010年8月27日、28日、29日の三日間、東海大学高輪校舎を試験場に開催しました。同検定試験はサンクトペテルブルグ大学から2名の試験官が来日し、日本で唯一、入門レベルから上級のレベルまで網羅したロシア連邦教育科学省認定のロシア語検定試験となっています。2010年度は定員60名のところ70名の出願者があり、毎年、定期的に受験する志願者も増え、同検定試験の認知度も上がってきています。対文協では現在、受験者向けのテキストを2冊発行しています。今後さらに教材の充実を計る予定です。

 交流面ではロシア・ガスプロム教育センター日本研修団の東海大学付属高校訪問・交流への協力、「日本・ロシア学生会議」への支援をしました。また東海大学や国際武道大学とロシアの大学との交流の連絡・調整など協力しました。

  文化事業としては「ロシア文化フェスティバル2010」への参加協力やモスクワ国立音楽院・常葉学園短期大学音楽セミナーに後援をしました。

  2011年の新年「新春賀詞交歓会」は1月27日に開催し、鳩山由紀夫前総理をはじめ駐日大使館員、ドイツ文化センター所長など国内外の関係友好団体などから多数の出席者があり、盛大に行われました。

1、主要行事

1)  第43回定時総会

2010年度・第43回対文協定時総会は5月21日午後4時から、東海大学校友会館で、松前達郎会長ほか役員・会員40名(委任52)が出席して開かれた。総会は理事会と併せて行われ、松前会長あいさつの後、2009年度の事業報告・決算報告および監査報告、2010年度の事業計画、同財政計画を審議いずれも全会一致で承認された。
また、会長一任となっていた事務局人事に渡邉隆司理事の就任が発表された。

2)研 究 会

第100回記念特別研究会が鳩山由紀夫前総理大臣を講師に招き「民間交流への期待と政治の役割」と題して2011年1月27日に霞が関プラザホールで開催した。1990年に第1回研究会を開催してから第100回までに、延べ4700人の参加者となった。

◇第94回  6月9日

「在日特派員から見たロシアの内政・外交」
ワシーリ・ゴロヴニン イタル・タス通信者東京支局長

◇第95回  7月23日

「最近のロシア極東と日ロ経済関係」
吉田 進 環日本海経済研究所名誉理事長

◇第96回  9月3日

「日ロ外交交渉の歴史と展望」
東郷和彦 京都産業大学世界問題研究所長・元外務省欧亜局長・元オランダ大使

◇第97回  10月12日

「ヤロスラブリ・モスクワ会議に参加して」
下斗米伸夫 法政大学法学部教授 / 毛里和子 早稲田大学名誉教授

◇第98回  11月8日

「ロシア ビジネス・ローの現状と展望」
小田 博 ロンドン大学教授・弁護士・ソリシター(イングランド&ウェールズ)

◇第99回  12月7日

「キルギスをめぐる内外情勢-キルギス国会議員選挙国際監視団に参加して」
浜野道博 キルギス共和国日本人材開発センター前所長・日本キルギス交流協会理事

◇第100回  1月27日

第100回記念特別研究会「民間交流への期待と政治の役割」
鳩山由紀夫 前総理大臣・衆議院議員


3)ロシア語検定試験実施

 2010年度のロシア連邦教育科学省認定のロシア語検定試験は8月27日、28日、29日の三日間、東海大学高輪校舎を会場に、入門、基礎、第1~4レベルの6段階の検定試験を実施した。それぞれのレベルで「文法/語彙」、「読解」、「聴解」、「作文」、「会話」の試験がおこなわれた。受験定員60名のところ70名の出願があり(受験者66名)、44名が合格した。同検定試験はサンクトペテルブルグ大学より2名の公認試験官のもとに実施され、第1レベル以上の合格者はロシアの大学入学資格のロシア語能力を有することを証明するものとなる。また、サンクトペテルブルグ大学語学検定試験センターが主催する専門家のためのロシア語検定試験官セミナー(2010年6月21日~25日)に山下万里子東海大学名誉教授と橘克子対文協職員が参加した。


4)新春賀詞交歓会

 2011年「新春賀詞交歓会」は1月27日(木)午後6時半から、霞が関ビル・東海大学校友会館で開。会員、役員をはじめ関係各友好団体、マスメディア、官・経済界のほか10カ国の駐日大使館、機関の外交官など約160名が出席した。

 当日は松前達郎会長があいさつ、鳩山由紀夫前総理が来賓を代表して祝辞を述べられた。また特別参加のモスクワ大学、ロシア極東連邦大学、フンボルト大学の留学生や日露学生クラブの学生を交えて、和やかな交流が展開された。

2、交流

1)  第22回日本・ロシア学生会議

 8月15日から2週間、東京で本会議を開催。日本からは森重麻子実行委員長(上智大3年)ら8名が参加、ロシアからはウラジオストクから9名、ハバロフスクから6名が参加し総勢23名で開催された。「メキシコ湾石油流出事故」、「環境問題」など5つの分科会にわかれ討論、意見交換が行われた。対文協は、外務省、ロシア連邦大使館、日露青年交流センターと共に後援した。

2) ガスプロム付属学校日本研修団来日

 ガスプロム付属教育センターの中等普通学校の生徒11名が10月24日から10日間の日程で、オリガ・シュレーニナ副校長ら引率教師4名と共に来日、東海大学湘南校舎、東海大学付属翔洋高校及び付属浦安高校・中等部を訪問、交流を行った。対文協は同研修団の来日の連絡・調整および日本での研修に同行し通訳・案内などを担当した。

3)カザフスタン教育代表団来日

 カザフスタン共和国の大統領府付属中等・高等学校組織「オルケン」クリャシュ・シャムディノフ責任者を代表とする代表団やモスクワ大学の代表団などの来日に際し、東海大学および同大学付属高校等の訪問に同行し、通訳・案内などを担当した。

4)駐日ロシア連邦大使館新任公使と会見

 駐日ロシア連邦大使館のセルゲイ・ブーチン公使を訪問し、対文協の理念、民間交流活動について説明、意見交換をした。

5)東京ドイツ文化センター新任所長と会見

 ドイツ文化センターのライムント・ヴェルデマン所長を訪問し、対文協設立の理念、活動について説明、意見交換をした。今後の双方の活動のなかで協力を促進していくことに合意した。

3、文化事業

1)  ロシア文化フェスティバル‘10開催に協力

 日本側組織委員会のメンバーとして「ロシア文化フェスティバル2010」に協力。国内で展開される美術、音楽、映画、バレエなど多彩なプログラムが、4月の国立モスクワ音楽劇場のバレエ・コンサートを皮切りに全国48都市で開催された。

 2011年の「ロシア文化フェスティバル2011」は6年目を迎え、本年も全国各地で多彩なプログラムが開催されるが、ロシア側組織委員会は3月21日のモスクワでの記者会見を行い、日本で開催されるプログラムの公演はすべてチャリティー方式とし、収益はすべて東日本大震災の支援に当てると発表した。

4、組織

1) 定時総会・理事会

2010年度・第43回定時総会を5月21日、理事会と併せ開催。

2) 会員現況

◎法人会員 35
◎個人会員 30

3)PR活動

◎JCAニュースレター 252号~263号を発行。
◎機関誌『文化交流』138号発行。
◎ホームページ改定、充実につとめる。